平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

　大和証券グループは、2012年に3ヵ年の中期経営計画(以下、「中計」)を策定し、その基本方針に則り、日々業務に取り組んでまいりました。当期2014年度はいよいよ中計最終年度です。本中計の総仕上げとして着実に実績を積上げるとともに、当社グループの持続的成長へ向けて、顧客基盤の継続的な拡大に注力してまいります。

　上期（2014年4～9月）の国内株式相場を振り返りますと、ウクライナ危機や、中東情勢をめぐる地政学リスクの高まりから下落する局面がありました。しかし、好調な米国株式市場や円安の進行を背景に期末にかけて上昇し、TOPIX、日経平均株価とも9月に年初来高値を更新するなど、総じて堅調な市場環境となりました。

　このような環境下、上期の連結純営業収益は2,526億円、連結経常利益は839億円、連結純利益は714億円となり、中間配当を1株当たり14円といたしました。

　上期は顧客ニーズに即した商品提案が奏功し、リテール部門とホールセール部門が連結業績に大きく寄与しました。当社グループの強みとも言える、部門間の強固な連携が如何なく発揮された成果でもありますが、これに加えて、「貯蓄から投資」のマネーシフトが本格化するための条件が整いつつあることも後押しとなったのではないかと考えております。

　マネーシフトを阻んできた最大の要因であるデフレからの脱却が視野に入る中、アベノミクス相場を経て投資の成功体験も広がってきております。また、日本の成長戦略として、企業価値の向上とリスクマネー供給の好循環に向けた施策に、政府も本気で取り組んでいます。「貯蓄から投資」の時代においては、現預金保有の魅力が低下し、証券投資が広く国民生活の一部になることが期待されます。

　大和証券グループといたしましては、本番を迎える「貯蓄から投資」の時代に、真に「選ばれる証券グループ」となると共に、証券・資本市場の発展を通じ、日本の成長戦略に貢献できるよう、役職員が一丸となって取り組んでまいる所存です。

　株主の皆さまにおかれましては、今後もなお一層のご支援とご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

株式会社大和証券グループ本社
執行役社長（CEO）
日比野 隆司

・株式ってなに？
株式は、簡単に言えば、会社が事業に必要な資金を集めるために発行するものです。
投資家は、株式を購入することで、購入した会社の株主になることができます。
投資家は、証券会社を通じて、東京証券取引所などの金融商品取引所に株式の買い注文、売り注文を出し、金融商品取引所は売買を成立させます。

・投資信託ってなに？
投資信託とは、複数の投資家から集めた資金を１つにまとめて、運用の専門家（投資信託委託会社など）が株式や債券などに投資して運用し、その成果を投資家それぞれの投資額の割合に応じて分配する仕組みの金融商品です。
投資信託は、販売会社、運用会社、受託会社の3社が役割を分担し、運用・管理がされています。

・債権ってなに？
国・地方公共団体・会社などが資金を借り入れるために投資家に発行する借用証書のようなものです。
債券ごとに利率、利払日、償還日などが定められており、投資家は、定期的に利息を受け取り、償還日になると償還金を受け取ることができます。

「信頼の構築」
お客様からの信頼こそが、大和証券グループの基盤である。
お客様を第一に考える誠実さと高い専門能力により、最も魅力ある証券グループとなる。

「人材の重視」
大和証券グループの競争力の源泉は人材である。
社員一人ひとりの創造性を重視し、チャレンジ精神溢れる
自由闊達な社風を育み、社員の能力、貢献を正しく評価する。

「社会への貢献」
金融・資本市場を通じて社会及び経済の発展に資することは、大和証券グループの使命である。
法令遵守と自己規律を徹底し、高い倫理観を持って社会の持続的発展に貢献する。

「健全な利益の確保」
健全なビジネス展開を通じて企業価値を高めることは、株主に対する責務である。
大和証券グループはお客様に価値あるサービスを提供して適正な利益を獲得し、株主に報いる。