緊急から在宅まで一貫した医療と介護がいちはら病院の基本理念です。地域社会に密着した医療を心掛け、筑波大学病院を始めとした近隣の病院との連携を重視する一方で、周辺開業医院からの入院・手術依頼を請け負うセンター的役割を担ってきました。112床の回復期病床は茨城県において２番目の規模（平成24年8月現在）であり、併設するつくばリハビリテーションセンター（介護老人保健施設）やシニアガーデン（特別養護老人ホーム）との連携により充実したリハビリテーションケアサービスの提供を行っております。

　当院急性期診療の柱である整形外科は膝関節疾患や脊椎疾患を中心として年間1000症例ほどの手術実績があり、術後のリハビリテーションを含めて早期の社会復帰、スポーツ復帰を目指しています。また、スポーツの現場に関わることを重視するために併設する県南スポーツ医科学センター業務の一環として医師・看護師・理学療法士がサッカー、水泳、野球、スノースポーツ大会などに帯同することを積極的に行っています。

　医療・介護保険制度の改定は目紛るしく、これに関しての先行きは不透明ですが、我々は昭和63年の開院以来、「自分の家族が安心して治療を受けられる病院」を心掛けて日々働いてきました。これからもこの気持ちで職員一同全力で働きます。患者様や御家族の皆様からのご指導ご鞭撻を今後とも宜しくお願いいたします。

いちはら病院院長，つくば膝関節センター長　池田耕太郎

●回復期リハビリテーション病棟
充実したスタッフで365日リハビリテーションを実施いたします。
<サービス内容>
　・リハビリテーションを毎日実施することにより、早期に在宅復帰・社会復帰
　　できるよう支援いたします。
　・衣類等の洗濯サービスが受けられます。
　・液晶TV(地デジ)がご利用いただけます。
　・ロッカー型冷蔵庫がご利用いただけます。
　・インターネットがご利用いただけます。
　※その他サービス有(詳細は担当者まで)
　※上記サービスには有料となるものもあります。
　※お部屋によっては利用ができないサービスがございます。(詳細は担当者まで)
▲理学療法・・・主に基本的動作能力の改善を図り、日常生活の向上を目指す
　　　　　　　　リハビリテーションです。
　　　　　　　　寝返る、起きる、座る、立ち上がる、歩くなど主として「移動」
　　　　　　　　に関わる練習を中心に行う療法です。
▲作業療法・・・病気やケガをすると、体がうまく動かなくなったり、物事を
　　　　　　　　順序立てて考えたりすることなどが苦手となることがあります。
　　　　　　　　このような方々に対し、寝返り・起き上がりなどの基本的な動作
　　　　　　　　から、トイレ・着替え・入浴などの身の回りの動作、家事動作、
　　　　　　　　復職へ向けた動作の練習などを行います。
▲言語聴覚療法・・・脳の病気などにより、言葉や飲み込みに問題をもたれた方
　　　　　　　　　　にリハビリテーションを行います。
　　　　　　　　　　患者様お一人お一人の多様な症状に対し、専門性のある
　　　　　　　　　　評価・練習を行っています。
●整形外科
整形外科は広い範囲を扱う科ですが、その中でも当院では伝統的に脊椎疾患と膝関節疾患の患者様が多いため特に力を入れて診療にあたっております。どの領域であっても最善・最高の治療ができるように地域連携（筑波大学病院整形外科、筑波メディカルセンター病院、他）を密にした診療を心掛けています。
また回復期リハビリ病棟の受け入れ環境も充実しており地域におけるリハビリテーション施設の中核として患者様を支援しています
●内科
内科では7名の常勤医師を中心にして、様々な疾患に対応できるように体制を整えております。それぞれの医師の専門性を生かしつつ、広く内科全般に対応できるよう努力しております。特に、肺気腫・気管支喘息などの慢性閉塞性肺疾患や、肺炎、肺癌等の呼吸器疾患の診断や治療においてはCT、MRI、肺機能検査等に加え、必要な方には気管支鏡検査も施行しております。病状に応じて、在宅酸素療法も積極的に導入しています。
●消化器外科
消化器外科では、良性疾患から悪性腫瘍に至るまで、様々な消化器疾患に対応しています。患者様に何度も来院していただかなくても済むように、できる限り早く診断することを心がけています。たとえば、朝食を食べないで来ていただければ、血液検査、X線検査、超音波検査、CT検査などを即日行うことも可能です。
診療においては、インフォームドコンセントを大切にしており、十分に説明して納得していただいた上で、治療を始めるようにしています。治療法として、内科的治療が最適な疾患には内科的治療を選択し、入院・手術が必要な場合には地域の高度医療機関との連携を密にし、患者様にとって最も適切な病院を紹介させて頂いております。また、毎月第1、3金曜日には、筑波大学消化器外科、大河内信弘教授のセカンドオピニオン外来を開設しておりますので、紹介状をご持参の上、ご利用ください。
●脳神経外科
毎週火曜日午前中に筑波大学脳神経外科、松村明教授の外来診療を行っています。
「気軽になんでも相談できる身近な存在」をモットーに、筑波大学付属病院と連携しつつ地域に根ざした医療を心がけています。
特に頭痛については原因の究明、薬物治療の他に日常生活指導などが重要であり、お悩みの方は一度診察をうけられることをお勧めします。
●皮膚科
　専門・・・皮膚科一般、皮膚腫瘍、皮膚外科手術
●眼科
　診療内容・・・眼科全般検診、眼鏡、コンタクトレンズ処方
　　　　　　　　前眼部疾患治療
　　　　　　　　(アレルギー、ドライアイ、コンタクトレンズ障害等)
　　　　　　　　定期検査(白内障、緑内障、糖尿病網膜症等)
●麻酔科
麻酔科では、手術時の麻酔および術前の診察を、小松崎医師を中心として筑波大学麻酔科医師と共同で行っております。
　・手術時の麻酔
　・術前診察
●亜急性期病棟
リハビリスタッフの充実、リハビリスタッフが個別対応で行っています。
スタッフ100名にて手厚く充実した機能訓練を行っております。
言語聴覚療法・・・ことばや聞こえなどコミュニケーションに障害のある方、
　　　　　　　　　飲み込みに生涯のある方や周囲の方々に対して、
　　　　　　　　　医師、看護師、理学療法士、作業療法士などと連携をとり
　　　　　　　　　ながら評価・訓練および相談・指導などの専門的援助を
　　　　　　　　　行います。
入浴シュミレーター・・・自宅にある浴室と同じ環境でのリハビリを行うこと
　　　　　　　　　　　　により、自宅での入浴動作イメージがつき、不安が
　　　　　　　　　　　　なくなったとの声も聞かれています。
＊退院相談
＊家屋評価
＊退院後のフォロー
●リハビリテーション部
整形外科的疾患を中心にした運動器疾患のリハビリテーションとともに、脳血管障害やパーキンソン病などの中枢神経疾患、内科的疾患・外科的疾患に伴う廃用性症候群などの方々を対象として、可能な限り正常な機能に近づいていただくように、また、日常生活で可能な限り困難を感じないように、障害をお持ちの方の生活の質(QOL)を向上させ、楽しく生活できるように、医師、看護師、介護士と連携を取りながら専門的に機能訓練を行っています。
家庭に帰り、社会復帰していただくことが私たちの願いですが、それには患者様の意欲はもちろん、家族の方々のご協力も欠かせません。そしてその人らしい満足のいく生き生きとした生活が出来るように、ご本人はもちろん、家族の方々をもサポートする存在となることが我々の願いであり、目的であると考えています。
●放射線部
放射線検査はレントゲン、CT、MRIなど、治療を受ける前の検査です。
●薬剤部
薬剤部では、平成11年4月に院外処方箋発行により、主に入院されている患者様への医療サービスとして、医師、看護師、および他の医療スタッフと連携をとりながら、医薬品を介して患者様の治療のお役に立つよう努めています。
●検査部
臨床検査には大きく分けて検体検査と生理機能検査があります。
　＊《検体検査》　からだの外に出た尿・便や採血した血液等を調べます。
　＊《生理機能検査》　直接からだの機能を調べます。
●看護部
当施設は、病院規模としては中規模ながら、介護保険の分野をいち早く手がけ、整形外科・内科の急性期医療から施設・在宅へと、地域リハビリテーションに貢献している病院です。職場の種類も医療系から介護系までさまざまです。
●栄養科
日清医療食品(株)の業務委託のスタッフと共に、個々に合わせた対応を行い衛生的でより安心な食事提供させていただいています。病院給食は「治療・栄養教育・健康維持」を目的としていますが、それだけではなく、入院生活の中で患者様の楽しみの一つである「食事」をより満足していただくことも重要と考えております。今後も連携をとり、スタッフ一同、患者様に満足していただける食事作りをしていきたいと思っております。