我が国における社会福祉法人制度は、1951年（昭和26年）に設けられ社会福祉の発展において、大きな役割を果たしてきました。
しかしながら、制度創設以来半世紀以上が経過し、社会福祉法人を取り巻く環境には、大きな変化が起き、改革がなされております。
とりわけ、1990年代に入ってからは、ゴールドプラン、新ゴールドプラン等の施策によりサービスの基盤整備がなされ、介護保険法があらたに制度化され、従来の制度は、原則として貧困者を対象とする措置制度から、すべての者がその個々人のニーズに応じてサービスを利用する利用制度（契約）へと転換されました。
その後、介護保険制度改正が行われ、平成16年には施設給付について居住費・食費を対象外とする見直しや、介護報酬の引き上げ、地域包括支援センター、地域密着型サービスが創設され新たなサービス体系の確立に向けて制度化されました。
社会福祉法及び介護保険法などのもとで社会福祉法人十字会が設置運営する社会福祉事業は、高い公共性と強い社会的責任感をもつと同時に厳しい行動規範を自らに課すことによって、社会福祉事業の担い手として、高齢者の方々が自立した日常生活を営むことができるように総合的に相談・援助体制の整備と充実に努めてまいりました。
今後20年間は老人の単身世帯、老人世帯及び認知症高齢者世帯が増大し、社会状況が変化すると予測されており、今後とも福祉サービスの量的の拡大とともに、利用者像の変化を踏まえ、質的向上に努めてまいります。
社会福祉法人十字会は、平成２年８月に認可され設立いたしました。翌平成３年７月に当法人の母体となる特別養護老人ホーム十字園、短期入所施設及びＢ型デイサービスセンターの開設をはじめとして、Ｅ型デイサービスセンター、軽費老人ホームケアハウス十字園及び地域交流スペース十字園コミュニティ、在宅複合施設ライラック久世及び認知症グループホームを順次開設し、平成12年には介護保険制度施行にともない、ヘルパーステーション、居宅介護支援事業所等々、社会福祉法人十字会全体として、１法人４施設サービス、16在宅サービス及び４補助事業の運営をいたしております。
これからも福祉サービスを量的に拡充するとともに、私どもは、「目配り・気配り・心配り」をモットーとして利用者の方々から「よかったよ。」「楽しかったね。」そして、「また来るよ。」と言っていただけるよう地域社会の状況の変化や利用者像の変化を踏まえ、質的向上に努めてまいりますので、今後とも一層のご支援、ご指導を賜りますよう心からお願い申し上げます。

■特別養護老人ホーム
身体及び精神上の障害があるため常時の介護を必要とし、在宅での介護が困難な要介護１～５までの高齢者が入所できる施設です。 利用者の思いや意向を尊重し、利用者が持つ能力を最大限に活かしながら「その人らしく」暮らしていくことを支援していきます。

■ショートステイ
利用者の介護や機能訓練を行うほか、家族が病気や仕事、冠婚葬祭などで介護ができなくなった場合の一時的な家族の代わり、家族への介護技術の啓発等を行い、利用者と家族が長く安心して住み慣れた自宅で共に生活できるように援助します。

■デイサービス
要支援者及び要介護者が健康で充実した１日を過ごせるための日帰りサービスです。

■ホームヘルプサービス
要支援・要介護者で、日常生活に支障がある人の家庭などを訪問して、入浴・排泄・食事などの介護、その他の日常生活上の世話を行うサービスを提供します。

■グループホーム
認知症の状態にある真庭市在住の要介護者を対象として、少人数の共同生活住居において、食事、入浴、排泄等の介護、その他の日常生活のお世話をします。

■居宅介護支援事業所
高齢者に介護が必要となった場合、心身の状況や環境に応じて、ケアプラン作成などのサービスを提供します。

■居宅介護支援センター
在宅でなければならない高齢者に介護が必要となった場合、心身の状況や環境に応じて、ケアプラン作成などのサービスを提供します。

■ケアハウス
家庭環境、住宅事情、身体機能の低下などにより居宅において生活することが困難な方に、日常生活を営む上で必要な便宜を給与する軽費老人ホームです。