私たち株式会社テツゲンは昭和14年に石炭の販売・輸送を主たる業務として発足し、新日鐵住金株式会社の前身である日本製鐵株式会社へ石炭を納入したことからご縁が深まり、現在では新日鐵住金株式会社の関連企業として製鉄部門の一翼を担っています。

製鉄の過程では、鉄以外の多くの副産物が生じます。当社は製鉄の分野で貢献すると共に、長年にわたり天然資源の有効活用と副産物の再資源化について研究を重ね、新しい技術・製品を開発してきました。
その結果、製鐵所内で発生した副産物を加工して製鉄ラインへ戻すだけでなく、製品化と市場販売を進め、酸化鉄の国内シェアNo.1、世界トップクラスといった実績を積み重ねてきたのです。
更に技術開発の過程で様々な技術が派生し、それが生産部門の多角化や、一般家庭へのガス供給、公共下水道分野への専門技術の提供といった業務の拡大に繋がっています。

株式会社テツゲンは平成23年12月の社長交代を機に、新たな経営体制の下で新たなロゴマークを制定し、新経営理念として三つのキーワード『透明性』『コミュニケーション』『信頼』を掲げました。
私は社長就任時に立てた三つの誓いを守り、社員と共に『進歩ある変化』を実現することでテツゲングループの更なる発展に力を尽くして参りますので、今後より一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

代表取締役社長 野村 明代

― 地球に貢献！ ―
鉄は産業の核としていつの時代も重要な役割を担ってきました。
文明の発展には鉄が深く関与し、鉄から生み出される二次製品、三次製品は産業機械から乗り物、住居まで幅広く用いられ、時代の移り変わりに関係なく人類を支えてきました。
更に鉄から生まれる副産物は、技術革新の中で有用な製品に生まれ変わり、私達の生活に役立ってきました。

― 資源の再循環をめざして ―
製鉄プロセスの革新的な進歩に伴い、鉄の生産性は飛躍的に向上しましたが、いまなお製鉄は鉄を得た4割ほどの副産物＝スラグ（鉄鋼スラグ）を残します。
スラグは鉄分を含む有用な物質を含有しており、当社はスラグを用途に応じて加工し、有効利用しています。製鉄プロセスで発生するダスト＝集塵設備による回収粉などや、廃酸・排水処理の副産物も広範囲な用途で再資源化を支えています。

株式会社テツゲンでは製鉄プロセスから派生する副産物を加工したスラグ製品、磁性材料。
そして再資源化技術の開発において蓄積した技術を活かし、リサイクル可能なエコ製品や、水資源の循環を助ける水処理薬品といった環境製品を製造販売しています。
その他にも産業機器、橋梁部材、コークス製品、油脂類製品といった特徴のある多彩な製品群を擁し、市場のニーズに応えています。

【 製鉄プロセスから派生する製品 】
＜スラグ製品＞
（粗骨材・細骨材、肥料）
鉄鋼スラグは、鉄鋼製造工程において副産物として発生し、高炉スラグと製鋼スラグがあります。
当社は、これらスラグの製造加工に携わり、資源リサイクルに貢献しています。
当社では、一部の支店で、粗骨材・細骨材、肥料の販売を行っています。

＜磁性材料＞
（酸化鉄、硫酸鉄）
当社は昭和41年に現新日鐵住金株式会社室蘭製鐵所にて、スプレー焙焼法による酸化鉄製造、廃塩酸回収の業務を手がけ、その後、製造拠点を名古屋・八幡・広畑・大分・君津へと展開しました。
酸化鉄品質の向上、安定製造の技術を確立した世界最大級の塩化鉄系酸化鉄メーカーです。
当社の酸化鉄は、主に磁性材料の主原料として使用されております。
磁性材料は、モーター、スピーカー、磁気センサー、ボンド磁石などの硬磁性材料、トランス、コイル、ノイズフィルターなどの軟磁性材料に大別され、様々な電子部品・機器に使用されています。
長年の経験により培った製造技術・研究開発・販売の総合力で各需要家のニーズにあった製品を開発し、長期にわたって安定供給しています。

【 環境製品 】
＜エコ製品＞
（乾式脱硫剤、活性炭、活性コークス）
当社は20数年前から自社（室蘭支店コークス工場）のコークス炉ガス（COG）を都市ガスに卸供給するに当たり、乾式脱硫法を採用、当初他社品を購入しておりましたが、最も性能が高い乾式脱硫剤（酸化鉄系）を自家使用のため開発し、20年以上にわたり、製造・販売しています。

＜水処理薬品＞
（凝集剤、冷却水処理薬品、ボイラー薬品、海水処理薬品）
当社は、新日鐵住金株式会社構内で発生する排水の処理を行うと共に、長年にわたり、各地の公共下水処理施設の維持管理業務に携わっています。
これら水処理技術を活かし、ベトナムの関連会社「TETSUGEN VN CO., LTD.」や、国内において各種水処理薬品を製造し、国内外で販売しています。

＜産業機器＞
（プラントエンジニアリング、粉体機器 他）
当社及び関連会社は、新日鐵住金株式会社の製鉄部門の一翼を担ってきた長い経験から、粉体原料処理及び排水処理などの操業分野において蓄積した技術を多数保有しています。
粉体の取扱いや処理は、多種多様なプロセスを伴うことが多く、当社の経験と技術を、各種産業分野の生産及び環境保全に活用することが出来ます。
設備仕様を決定するに当たっては、まず粉体物性の十分な調査と検討を行い、次に設備の構成を安全な範囲でどこまで単純化、省略化できるか見極めることが必要となります。
当社は、豊富な経験から『低コストでの生産性の向上』や『環境保全』など、様々なニーズに合わせた最適なソリューションを企画・提案することが出来ます。

＜橋梁部材＞
（支承、排水装置、落下防止装置、伸縮装置）
鋼桁橋、コンクリート橋を問わず、あらゆる橋における各種部材の要望にお応えします。

＜コークス製品＞
（石炭コークス、CDQ粉コークス）
コークスとは、石炭を乾留（蒸し焼き）した燃料です。
蒸し焼きにすることで石炭から揮発分や、コールタール、ピッチなどの成分を除きます。
コークスは灰黒色の固体で、炭素を80～90％含み、主に、熱源、加炭剤、還元剤として冶金用や電炉メーカー等で利用されています。

＜油脂類製品＞
（潤滑油・グリース、燃料油）
当社及び関連会社は、工業用・自動車用・金属加工用・切削用等の各種潤滑油、軽油・灯油・船舶用重油等の各種燃料油、汎用・自動車用・産業車両用・食品用等各種グリースを幅広く取り扱っています。

＜ガス製品＞
（都市ガス、産業用ガス）
当社では、室蘭支店にて昭和35年から産業用ガス、平成元年からは都市ガスの供給を行っています。また、平成21年には室蘭液化天然ガス基地が完成し、都市ガス（卸供給）及び産業用ガスとして、天然ガスの供給を開始しています。