現在、医療分野のみならず福祉分野においても、構造改革真っ只中です。
戦後、医療福祉の世界も他の産業と同様に高度成長、右肩上がりの成長を遂げてきました。
しかしながら、ある意味で質の向上、ひいては顧客（患者様）第一主義よりもインフラの整備に全 力をあげてきたのは否めません。
そのつけとしてバブルが崩壊したのは論拠を待つまでもありません。
そのような中でいま医療界にはどのような再編がおころうとしているのでしょうか？

私は、これからのコンセプトは、患者様のwants（一般ではneedsと言われている）に添ったイ ンフラの整備、すなわちテーラーメード医療、福祉だと考えています。
お仕着せの、型にはまったサービスは時として患者さまが望んでいるサービスの姿とかけ離れてい ることがあります。患者さまそれぞれの身体状況や希望に添ったサービスを実践するように心がけ なければなりません。ここ数年のうちに病院（病棟）も急性期と慢性期の区割りが明らかとなり、 介護保険施設においても療養型病床群、老人保健施設、特別養護老人ホーム、グループホームなど のテリトリー（患者特性に応じた住み分け）がより明確なものとなるでしょう。
このような流れのなかで、わが翔仁会グループはどのようなかたちで地域社会に奉仕、あるいは貢 献ができるのでしょう。

翔仁会グループは輪厚三愛病院、老人保健施設エスポワール北広島、居宅介護支援事業所きぼう、 グループホーム里の家（市内外全４ヶ所）、名寄三愛病院、老人保健施設ボヌゥール士別、在宅介 護センターしあわせ、社会福祉法人三愛会（グループホーム　サンフラワー運営）で構成されてい ます。おもに地域高齢者の医療、介護に重点をおいた活動をしています。
高齢者には若者とはちがった身体的特性や、また医療、福祉を受けるにしても制度上のいろいろな きまりがあります。

高齢者ひいては人生の大先輩が快適な老後を、 しかも安心してすごしていただける環境づくりを 大事にしていこうと考えています。
翔仁会グループの理念は「夢」です。
わたしはこの夢を患者様や入居者様のこころが 満たされることと定義づけてあります。
人生の晩年にこころ穏やかに、満たされてすごして いただけるように今後も努力していこうと思います。

総括理事長　對馬 伸泰