『岩波ホール』
「岩波ホール」さんはシネコンでは扱われないヨーロッパ、アジア、アフリカなどの国で制作された良質な映画を多く上映している、2018年に50周年を迎えた老舗のミニシアターです。 シネコンで多く扱われるアクションや恋愛ドラマとは一味違う映画を観たい気分のときには、ぜひ「岩波ホール」さんに足を運んでみてください。
- 【岩波ホールさんのおすすめポイント】
- ①駅から直接映画館へ
- ②これまでの歩みを一望できるロビー
- ③舞台の名残があるクラシックなホール
- ④入場料金
- ⑤プログラムの特徴とエキプ・ド・シネマ
- ⑥トークイベント
- ⑦まとめ
- ⑧スポット情報
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駅から直接映画館へ
「岩波ホール」さんがある岩波神保町ビルは、神保町駅のA6出口と直結しているのでアクセスがとてもいいです。雨の日でも濡れずに行けますね。
A6出口の階段にある大きな掲示板には上映中の作品のポスターが掲示されています。
1階のチケット売り場で入場券を購入してからエレベーターで10階に上がります。
これまでの歩みを一望できるロビー
ロビーには「岩波ホール」さんのこれまでの歩みを知ることができるチラシやパンフレットが展示されています。
ロビーの壁には1974年開業時からの上映作品のチラシが年代別に掲示されています。
映画ファンなら知らない人はいないであろう、アンドレイ・タルコフスキー監督の代表作『惑星ソラリス』(1972年)を日本の最初に上映したのは「岩波ホール」さんなのです。
ロビーのベンチ横には、過去の上映作品のパンフレットが年代ごとにファイリングされています。日本ではまだ有名になる前の作品がどのように評価・宣伝されていたのかを知ることができます。
舞台の名残があるクラシックなホール
木の壁で囲われたクラシックなホール。座席数は220席です。通常の映画館のホールが四角い箱のように造られているのに対して、「岩波ホール」さんのホールは多面体のサイコロのように壁は六角形、天井は七角形になっています。このホールはもともと芝居や講演や演奏会で使われる多目的ホールでした。
人によっては一番後ろの列だとスクリーンが小さくて少々見えづらいかもしれないので、前のほうの席をおすすめします。
古いタイプのシートですが手入れが行き届いており傷みがほとんどありません。ドリンクホルダーがないので飲み物を持ち込むときは蓋のあるペットボトルをおすすめします。
入場料金
「岩波ホール」さんの入場料金は以下の通りです。
※全席自由席 /定員制/入れ替え制/整理番号制
- ・一般:1,800円
- ・シニア(60歳以上):1,500円
- ・小・中・高校生:1,200円
- ・エキプ会員:1,400円
サービスデーや会員の詳細は公式サイトをチェックしてみてください。
プログラムの特徴とエキプ・ド・シネマ
1968年に多目的ホールとして開館した岩波ホールは、サタジット・レイ監督の『大樹のうた』(1959年)の上映をきっかけに、“世界の埋もれた名作映画を発掘、上映すること”を目標にした「エキプ・ド・シネマ(equipe du cinema/映画の仲間) 」という映画運動を発足させました。「エキプ・ド・シネマ」の目的は次の4つです。
- ・日本では上映されることの少ない、アジア・アフリカ・中南米など欧米以外の国々の名作の紹介 (その後、女性監督による作品も積極的にとりあげるようになる)
- ・欧米の映画であっても、大手興行会社が取り上げない名作の上映
- ・映画史上の名作であっても、何らかの理由で日本で上映されなかったもの またカットされ不完全なかたちで上映されたもの
- ・日本映画の名作を世に出す手伝い
「岩波ホール」さんのプログラムの特徴をまとめると「日本では知名度の低い良質な社会派の作品」かと思います。 「エキプ・ド・シネマ」の目的から窺い知れるように、選出される作品は日本ではほとんど知られていない作品が多いです。特に既存の価値観に問いかける「社会派の作品」の場合、「岩波ホール」さんはそれの上映に対して積極的になる印象があります。
20世紀を代表する哲学者の伝記映画『ハンナ・アーレント』を「岩波ホール」さんが2013年に上映したところ、7週間に渡って上映されるほどの大ヒット。これが話題となり、各地の劇場でも上映され、書店ではハンナ・アーレントの著書並びに関連書が続々と売れてゆくほどのセンセーションとなりました。
『ハンナ・アーレント』
世界的にも珍しい「ジョージア映画特集」
「岩波ホール」さんは創立間もない頃から今日に至るまで「ジョージア(グルジア)映画」を多く上映してきました。「ジョージア映画」を積極的に扱う映画館は世界的にも珍しいそうなので「岩波ホール」さんの最大の特徴といえます。2018年には特別企画として「ジョージア映画祭」が開催され、在日ジョージア大使館一等書記官が初日にお越しになり開幕のご挨拶をしました。
『放浪の画家 ピロスマニ』
エキプ・ド・シネマの会
先述した「エキプ・ド・シネマ」は会員になることができます。会費は2年で2,000円となっており、会員割引のほか、講演会といったイベントに参加できるようになります。
詳細は公式サイトをチェックしてみてください。
トークイベント
上映プログラムにあわせて行なわれるトークイベントも人気があります。特にミニシアター系の作品はメディアに取りあげられることも少ないので、映画製作者や関係者による話を直接聴けるのはとても貴重な機会になります。
まとめ
以上、【神保町駅】社会派の映画ならここで間違いなし「岩波ホール」特集でした。
映画を観終わった後は、この土地ならではの書店にも足を運んでみるのがおすすめです。神保町は書店がたくさんあるので映画鑑賞とあわせて本に触れるのも文化的で楽しいですよ。訪問された事がある方やこの記事を読んで訪問してみた方からのSNSでの感想をお待ちしております。
※「岩波ホール」は2022年7月29日をもって閉館されると発表がございました。
スポット情報詳細
- アクセス
- :
- 神保町駅A6出口から徒歩0分(A6出口が岩波神保町ビルに接続)
JR水道橋駅徒歩 徒歩12分
JR御茶ノ水駅 徒歩12分
- 住所
- :
- 東京都千代田区神田神保町2−1 岩波神保町ビル10F
- 電話番号
- :
- 03-3262-5252
- 営業時間
- :
- ※上映作品により異なる(参考時間:10時~21時頃)
- 定休日
- :
- なし
- ホームページ
- :
- https://www.iwanami-hall.com
- :
- @iwanami_hall
※掲載画像は、オリジナル画像以外は公式ホームページや関連サイトから引用させていただきました。
※掲載内容は記事作成時の情報になります。ご利用の際は事前に最新情報や詳細を各店舗へお問い合わせいただくかホームページ等の公式情報をご確認ください。
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- ①駅から直接映画館へ
- ②これまでの歩みを一望できるロビー
- ③舞台の名残があるクラシックなホール
- ④入場料金
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- ⑥トークイベント
- ⑦まとめ
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