年間200本以上の映画やドラマを鑑賞するe-NAVITAスタッフのKが「こんなかたにおすすめ」「楽しむポイント」などのプチ情報も交えながら、おすすめの映画をご紹介するこの連載。
今回は「この展開は予想外！どんでん返しが面白い映画5選」を紹介します。どんでん返しがある映画の魅力といえば、「いったいこの先どうなる！？」と予想がつかない展開で画面に釘付けになってしまう没入感と、「そうきたかぁ！」と騙される気持ちよさがあります。超有名な映画は割愛し、2010年以降に公開されたどんでん返し映画の中からおすすめの作品をセレクトしましたので、興味のわいたかたはぜひチェックしてください。紹介する映画はU-NEXT、Hulu、Amazonプライムビデオ、dTV、Netflixなどの各動画配信サイト(VOD)で配信されています。
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- この展開は予想外！どんでん返しが面白い映画5選
- 1.「ゴーン・ガール」
夫婦で観ないほうがいい！？突然破綻した夫婦生活の謎 - 2.「セッション」
狂気的な師弟関係！空前絶後のラストに目が離せない！ - 3.「ギルティ」
新感覚ミステリー！事件の真相に迫る手がかりは音だけ！ - 4.「ピエロがお前を嘲笑う」
絶対に見破れないトリック！仕掛けたのはいったい誰だ！？ - 5.「ゲット・アウト」
どうしてこんなに親切？彼女の実家が不気味すぎる！ - 6.まとめ
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1.「ゴーン・ガール」
夫婦で観ないほうがいい！？突然破綻した夫婦生活の謎
「ゴーン・ガール」は、ある日に突然失踪したエイミーの夫であるニックが、失踪に関わっていたのではないかと疑いをかけられるミステリー映画です。通報を受けた警察は事件として迅速に捜査を開始し、この事件に対して世間からは同情の声が寄せられました。しかし、警察がニックに事情聴取をすると不可解なことが明らかになっていきます。ニックはエイミーの趣味や近所付き合い、血液型といった基本的なことを何も知らなかったのです。どうして自分の妻のことなのにここまで何も把握していないのか、と訝しむ警察はひそかにニックをマークします。また、記者会見での涙を見せないそっけない態度なども加わり、一部メディアの偏向報道によって世間からも懐疑の目を向けられ、ニックはいつの間にか「妻を殺した男」という悪評まで立つことになりました。
ここがすごい！事件の真相と並行して、夫婦生活についても考えさせられるのが本作の特徴です。「あれも知らない、これも知らない、それは覚えてない」と語るニックに疑いがかけられるのは成り行きとして自然のように思えますが、実際のところニックは世にも珍しいほどのダメ夫であるかと考えてみると、そこまでではないのです。結婚記念日を忘れていた、奥さんの誕生日を忘れていた、といった「ダメ夫あるある」の例として挙げられる程度には、ある意味で一般的な夫かと思います。本作のストーリーを一歩引いて観てみると、よくあるダメ夫の特徴が最悪のタイミングで明るみに出たがために最悪の展開を迎えていく、というコメディっぽい部分を含んでいるところが面白いです(そのため夫婦でご覧になると少し気まずい空気になるかもしれません)。この「夫婦あるあるネタ」のおかげで共感しやすいストーリーになっており、その一方展開が読めない重厚なミステリーにもなっているという、とてもバランスのいい映画です。本作はどんでん返し映画の作品として、いつもランクインされるほど人気がありますので、ぜひ一度はご覧ください。
「ゴーン・ガール」
あらすじ
ロマンチックな出会い方をして結ばれたニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)の幸せな夫婦生活は、結婚5周年の記念日に破綻。エイミーが突如行方不明になってしまったのだ。警察はすぐに失踪事件として捜査を開始したところ、自宅のキッチンから血痕が発見されたり、ニックへの不満や恐れが綴られたエイミーの日記が見つかるなど、ニックにとって不利になる証拠が出てきたため嫌疑がかけられる。さらにメディアの大々的な報道によってニックは全米から「妻を殺害した夫」として批判の的となった。
※最新の配信状況は各配信サービス内でご確認ください。
2.「セッション」
狂気的な師弟関係！空前絶後のラストに目が離せない！
「セッション」は、偉大なジャズドラマーになることを夢見る主人公ニーマンが、スパルタすぎる鬼コーチのフレッチャーと狂気的な師弟関係になっていく映画です。ニーマンは一流の音楽大学に通っており、栄光へのチケットを掴もうと日々ドラムのレッスンに打ち込んでいます。その合間に映画館に行ったり、そこで働いているキュートな店員に恋をしてデートに誘うなど、青春を楽しんでいる普通の大学生でした。しかし、あることをきっかけにフレッチャーのレッスンを受けることになって状況が一変。天才を生み出すことに憑りつかれたフレッチャーの寸分の狂いも許さない厳しいスパルタレッスンで、ニーマンは心身共に摩耗していくことなってしまいます。監督を務めたのは、「ラ・ラ・ランド」で世界的に名が知れ渡ったデイミアン・チャゼル。本作によって第87回アカデミー賞で3部門を受賞する快挙を成し遂げました。
ここがすごい！
鬼コーチフレッチャーの指導は確かなもので、実は人一倍野心が強いニーマンはこのチャンスを絶対に逃さないと言わんばかりに、過酷なレッスンに着いていきます。NGワードを連発しながら、暴力も振るうという問題が大有りなコーチですが、彼の目指す極みに這い上がることが栄光に繋がる道であることも、ニーマンは確信しているのです。狂気的なほど完璧にこだわる鬼コーチと、狂気的な執念深さを持つニーマン生み出すセッションが、どのようなハーモニーを奏でるのか。空前絶後のクライマックスまで一瞬たりとも目が離せない傑作映画です。ハリウッドの最先端を走る監督の、個性的でパワフルな出世作「セッション」をぜひご覧ください。
「セッション」
あらすじ
世界的ジャズドラマーを目指すニーマン(マイルズ・テラー)は名門音楽学校に入学し、伝説の教師と言われるフレッチャー(J・K・シモンズ)の指導を受けることになった。しかし、常に完璧を求めるフレッチャーのレッスンは苛烈を極めていた。罵声を浴びせられ、暴力をふるわれ、狂気に満ちたレッスンでニーマンは追い詰められ、次第にニーマン自身も狂気に取りつかれていくことになる。
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3.「ギルティ」
新感覚ミステリー！事件の真相に迫る手がかりは音だけ！
「ギルティ」は、緊急通報指令室のオペレーターを務める主人公アスガーが、音だけを頼りに誘拐事件を解決しようとする映画です。アスガーは窃盗や交通事故の通報を受けて、パトカーや救急車を遠隔手配するなど、小さな事件に応対する日々を送っています。そんな中、切羽詰まった女性から「いま誘拐されている」という緊急のSOSを受けました。どうやら女性は自分の子供に電話するふりをして通報をしているらしく、どこにいるのか、どんな状況なのか、誰が誘拐しているのか、といった具体的なことが話せない状況です。そこでアスガーは耳を澄ませて、電話越しに聞こえてくる音から向こうは車で走行中であることを把握したり、それを踏まえてYESかNOで答えられる質問をするなど、なんとか女性を救うことができないかと奮闘します。
ここがすごい！本作の特徴は「音だけで事件の全容を推理する」という斬新な演出です。全編にわたって舞台はオペレーションルームの一室だけというワンシチュエーションで、アスガーと同じく視聴者側も音以外の情報を得られません。アスガーの追体験をする私たちも声色や息遣い、背景の音に耳を澄ませるようになり、いつの間にか映画に強く没入しているという、本作でしか得られないような体験を楽しむことができます。そして、その設定を活かしきったどんでん返しのクライマックスには、脱帽すること間違いなしです。製作したのは国際的にまだ無名の監督・俳優でしたが、この演出と秀逸なストーリーが映画界で大きな話題になり、業界人、映画批評サイト、一般の観客が大絶賛し、ワールドワイドに高い評価を得ました。どんでん返しが好きなかたは必見の傑作映画です。
「ギルティ」
あらすじ
過去のある事件をきっかけに警察官として一線を退いたアスガー(ヤコブ・セーダーグレン)は、緊急通報指令室のオペレーターとして勤務していた。そんなある日、誘拐されている最中だという女性から通報を受け、白いワゴン車に乗って移動していることを知る。パトカーを手配して、白いワゴン車を探すよう依頼するも、捕まえたのは別の車だった。女性の行方が気になるアスガーはオペレーターの範疇を超えて、独自に捜査を始めていく。
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4.「ピエロがお前を嘲笑う」
絶対に見破れないトリック！仕掛けたのはいったい誰だ！？
「ピエロがお前を嘲笑う」は、世間を騒がせてきた天才ハッカーの青年ベンヤミンが、命の危機から免れるために警察に出頭して、自身の生い立ちと過去に関与した事件の自白を始めるという映画です。並外れたハッキングの才能を持つ彼は、正体不明のハッカー集団「CLAY」に所属しており、事件を起こしたあとにSNSや動画サイトで宣伝して、「CLAY」の知名度が上がっていくことに喜びを感じていました。そんな彼らの目的は、ハッカー界のカリスマ的存在である「MRX」に自分たちの力量を認めてもらうこと。しかし、世間でバズを起こして、テレビで報道されるほどのことをしても、「MRX」はまったく見向きもしないため、「CLAY」はどんどん過激なことにチャレンジするようになっていきます。そこで彼らが狙ったのはドイツの諜報機関である連邦情報局。ここに手を出したことによって、「CLAY」に破滅の兆しが訪れました。
ここがすごい！ベンヤミンが女性捜査官に自白する現在と過去の出来事の回想が、交互に展開していくのですが、供述には整合性のあわない部分があり、何かがおかしいです。「もしかして騙されていないか？いや、そもそもベンヤミン自体が罠にはめられて危機に瀕したのだから、トリックにかかっているのは彼なのかも？」と様々な推測が錯綜しながら、物語はラストに向かって加速していきます。「絶対に見破れないトリック」と太鼓判を押された衝撃のラストに、最後まで画面に釘付けになること必至のどんでん返し映画です。また、本作にはハッキングシーンが多いですが、ネットワーク上でのやりとりや出来事を人に置き換えたイメージ映像で観せてくれるので、ハッキングに馴染みのないかたでもわかりやすく観られるようになっています。
「ピエロがお前を嘲笑う」
あらすじ
世間を震え上がらせたハッキング事件を起こし、さらに殺人容疑で追われる天才ハッカーのベンヤミン(トム・シリング)が警察に出頭してきた。彼はハッカー集団「CLAY」に加担して盗んだ情報によって殺人事件を誘発してしまい、次は自分が命を狙われることになっていると自白する。その自白を真偽を確かめるために身辺調査に着手した捜査員は、不可解な事実を次々に見つけだす。
※最新の配信状況は各配信サービス内でご確認ください。
5.「ゲット・アウト」
どうしてこんなに親切？彼女の実家が不気味すぎる！
「ゲット・アウト」は、アフリカ系アメリカ人の写真家クリスが、過剰に親切で不気味な彼女の実家から逃げ出せなくなるというホラー映画です。白人の彼女と付き合うクリスは、彼女の実家に赴くことにいささか気が引けていました。それは、彼女が両親に自分が黒人であることを伝えていなかったからです。それに対して彼女は「両親は黒人差別をしないから大丈夫」と言い、クリスはその言葉を信じて実家に向かいました。その言葉の通り、クリスは彼女の両親から温かく歓待されて、差別されるなんて杞憂だったとわかります。しかし、差別はされないもののどこか様子がおかしい。「脚が早そうだ」「身体が丈夫そうだ」「格闘技をやらせたら強そうだ」といった品定めをするような言葉でクリスを褒め続け、差別とはちがった居心地の悪さを抱いていきます。
ここがすごい！監督・脚本を務めたのは、アメリカで人気のコメディアンであるジョーダン・ピール。彼は自身が黒人であることを活かした人種差別ネタを十八番としており、本作もそれに則った作風になっています。作中に出てくるクリスを褒めるセリフは「黒人といったらこういう特徴がある」というステレオタイプに当てはめたものばかりで、日本人でたとえると「真面目なんでしょうね」「電気に強いんでしょう」といった言葉を集中砲火で浴びせられるようなものです。また、このように黒人を賞賛しながらも、働いている使用人は全員黒人と、奴隷制があった時代のアメリカの光景とまったく同じであることも、怪しさに拍車をかける一因となっています。「言葉と実状に大きなギャップがある。この家はいったいなんなんだ？」という疑問にクリスとともに私たちも惑わされ、クライマックスに向けて彼らの謎が明らかになっていきます。ホラー映画のどんでん返しがご覧になりたいかたは本作がおすすめです。
「ゲット・アウト」
あらすじ
アフリカ系アメリカ人の写真家クリス(ダニエル・カルーヤ)は、白人の彼女ローズ(アリソン・ウィリアムズ)の実家へ招待された。両親は差別主義者ではないとローズは言ったが、黒人の使用人ばかりがいることにクリスは違和感を覚える。そこで開催されたローズの祖父を讃えるパーティーの参加者は白人ばかりで居心地の悪さを感じていたところ、黒人の若者を見つけたため彼に声をかけてカメラで撮影したところ、フラッシュのショックで鼻血を出し、態度を急変させ「出て行け！(Get Out！)」とクリスに襲いかかってきた。
※最新の配信状況は各配信サービス内でご確認ください。
まとめ
以上、「この展開は予想外！どんでん返しが面白い映画5選」でした。 「映画を観た！」という気持ちのいい疲労感が欲しくて、映画が観たくなるかたもいらっしゃると思います。どんでん返し系の映画は特にそれを強く味わえ、また、驚くポイントがみんな同じなので雑談の話題にもしやすいジャンルです。また、映画をあまりご覧になられないかたにもおすすめのジャンルですので、ぜひ本記事を参考にご覧になってください。
※掲載動画はシネマトゥデイ様から引用させていただきました。
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- 1.「ゴーン・ガール」
夫婦で観ないほうがいい！？突然破綻した夫婦生活の謎 - 2.「セッション」
狂気的な師弟関係！空前絶後のラストに目が離せない！ - 3.「ギルティ」
新感覚ミステリー！事件の真相に迫る手がかりは音だけ！ - 4.「ピエロがお前を嘲笑う」
絶対に見破れないトリック！仕掛けたのはいったい誰だ！？ - 5.「ゲット・アウト」
どうしてこんなに親切？彼女の実家が不気味すぎる！ - 6.まとめ
